今回のお客様は、湿気や汗で髪が広がり、表面のパヤパヤした毛が気になるというお悩みでした。
強いうねりで大きく波打つというより、全体がバサッと広がり、表面がスポンジのように膨らんで見える状態です。
特に梅雨から夏にかけては、汗や湿気の影響で髪がまとまりにくくなります。

仕上がりでは、表面のパヤつきが落ち着き、艶とまとまりが見えやすくなりました。
施術前の状態
施術前は、乾かすと少し落ち着くものの、表面のパヤつきや毛先のうねりが残り、下ろして過ごしにくい状態でした。

白髪ぼかしハイライト履歴がある髪
今回の髪で特に注意が必要だったのは、白髪ぼかしのハイライト履歴があることです。
白髪ぼかしとしてブリーチを使ったハイライトが入っている場合、髪の中に体力の違う部分が混在します。
今回も、髪の中には大きく分けて3つの状態がありました。
- ハイライトが入っていて弱くなりやすい部分
- 硬くてクセが出やすい白髪部分
- 通常のカラー履歴があるブラウンの髪
この3つが混ざっているため、ただ強い薬で一気に伸ばすと、弱いハイライト部分がチリつくリスクがあります。
そのため今回は、いちばん弱い部分に合わせて安全側に設計しました。
過去に矯正でチリついた経験がある髪
お客様は以前、他店で矯正系の施術を受けた際に、もみあげ付近がチリついてしまった経験がありました。
もみあげや耳後ろは、薬剤が残りやすかったり、流しが甘くなりやすかったりする場所です。
そこに高温のアイロンが入ると、一部分だけ大きくダメージしてしまうことがあります。
今回はその履歴も踏まえて、薬剤の強さだけでなく、塗布・流し・アイロンまで慎重に進めています。
濡らすと内側にクセが出る状態
乾いた状態では、表面のパヤつきが主に見えていました。
ただ、濡らして確認すると、内側にはしっかり波状のクセが出ていました。

髪は乾いている時と濡れている時で、クセの見え方が変わります。
濡れるとクセが強く出る髪もあれば、乾くと広がりやすい髪もあります。
今回の場合は、濡らして確認することで、ただの乾燥やダメージだけではなく、クセによる広がりも大きいと判断しました。

薬剤は弱酸性領域で安全に
今回は、強いアルカリの薬剤で一気に伸ばすのではなく、弱酸性領域の薬剤でじっくり反応させています。
イメージとしては、強火で一気に火を入れるのではなく、弱火でゆっくり煮込むような考え方です。
髪の体力に対して薬剤が強すぎると、クセは伸びても質感が硬くなったり、ハイライト部分がチリついたりする可能性があります。
特に今回のように、白髪・カラー毛・ハイライト毛が混ざっている髪では、安全な落とし所を見極めることが大切です。
毛先は攻めすぎない
今回の毛先には、ハイライト履歴と毎日のアイロンによる乾燥感がありました。
縮毛矯正は、傷んだ髪を新品の髪に戻す施術ではありません。
傷んでいる部分は、傷んだ状態のまま形が整うイメージです。
そのため、毛先を無理に攻めすぎると、逆に質感が悪くなってしまいます。
今回は毛先への負担を抑えながら、全体の広がりとパヤつきを落ち着かせることを優先しました。
乾かしただけの状態
こちらが乾かしただけの状態です。

来店時に比べて、表面のパヤつきが落ち着き、髪の面が整いました。
後ろから見た時の艶のラインも出やすくなっています。
毛先には履歴による乾燥感が少し残りますが、全体の広がりが収まり、下ろして過ごしやすいボブに近づきました。

白髪や短い毛は完全になくなるわけではありません。
ただ、全体の面が整うことで、パヤつきが目立ちにくくなります。
カットは整える程度
お客様は現在、髪を伸ばし中でした。
そのため、長さは大きく変えず、毛先を少し整える程度にしています。
また、量を取りすぎると短い毛が増えます。
短い毛が増えると、艶が途中で切れて見えたり、縮毛矯正の持ちが悪くなったりします。
今回は、結んだ時のまとまりや、下ろした時の艶を考えて、すきすぎないように調整しました。
白髪カバーも同時に
今回は根元の白髪リタッチカラーも同時に行っています。
ただし、白髪が気になるからといって短い周期でカラーを重ね続けると、髪への負担は増えていきます。
見える表面だけカラートリートメントでつなぐのは、髪の負担を減らす上で有効な選択肢です。
特に縮毛矯正を続けていく場合は、カラーの周期や塗り方も大切になります。
ホームケアのポイント
今回のような髪は、施術後のホームケアも大切です。
特に意識してほしいのは、以下のポイントです。
- ドライヤーは上から下へ風を当てる
- 毛先を散らさず、表面をなでるように乾かす
- アイロンは強く挟まず、軽く通す
- オイルは毛先中心に少量から使う
- 白髪が気になる時は、見える表面をカラートリートメントでつなぐ
シャンプーは毎日使うものなので、髪の状態を大きく左右します。
髪が乾燥しやすい方、広がりやすい方は、洗浄力が強すぎないものを選ぶことも大切です。
次回の目安
縮毛矯正は、短い周期で何度も重ねる施術ではありません。
今回のような履歴がある髪の場合、根元が伸びて安全に塗り分けできる長さになってからが理想です。
目安としては、4〜6ヶ月前後。
ただし、秋冬は湿気が少なく落ち着きやすいとのことだったので、無理に冬もかける必要はありません。
夏前や湿気が気になる時期に合わせて、年1回〜必要なタイミングで相談していくのが良いと思います。
まとめ
今回の症例は、白髪ぼかしハイライト履歴と過去の矯正トラブル履歴がある髪を、安全に見極めながら整えた縮毛矯正です。
ポイントは、
- 湿気と汗で広がるパヤつきを抑える
- ハイライト部分に合わせて薬剤を強くしすぎない
- 硬い白髪のクセを攻めすぎない
- 弱酸性領域でじっくり反応させる
- 毛先は無理に攻めず、安全に整える
- すきすぎず、艶とまとまりを残す
縮毛矯正は、ただ強く伸ばせばいいわけではありません。
髪の履歴、白髪、ハイライト、毎日のアイロン、毛先の体力を見ながら、どこまで攻めて、どこを守るかを判断することが大切です。
湿気で広がる髪や、白髪ぼかしハイライト後のパヤつきで悩んでいる方は、髪の状態を見ながら安全に整えていきましょう。
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